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第5話:良い習慣は慣習となり、組織を動かすバロメーターになる!
[2014/12/09]
さて、今回のプレミアム接遇は「挨拶」についての実践編
そもそも、挨拶はなぜ、必要なのか。どうしてするのか。という問いを 前回 記した。
貴院スタッフはその問いにどのように答えるだろうか。
「それは、決まりですから」
「えっ、『なぜか?・・・』考えたことないですね」
「人として当たり前だから」そう、こたえることが出来るスタッフはまあまあ…
「院長に挨拶しないわけにはいかないですからね」というスタッフもいるかもしれません。
この一篇通りの在りがちな答え
それで、医療現場の心身病む方に本来の医療者としての想いある挨拶はどのくらい伝わったのか。
駆け出しのころ、接遇コンサルティングの依頼を受けた理事長からの最初の要望は
「とにかく、患者はもちろんだがスタッフ間で挨拶が出来るようにして欲しい」
と依頼を受けた経験がある。
早速現場に入り、院内をラウンドする
確かに気がつくスタッフは挨拶するのだが、ほとんどがすれ違っても会釈一つない
そしてスタッフ間ではほぼ挨拶の言葉を交わす場面は見当たらなかった。
この現状になぜ、挨拶がないのか
逆に疑問を抱いたが、とにかく理事長からの最優先すべき要望をクリアするために一揆奮闘
手を変え品を変えではないが、
様々な方法手段を持って挨拶が出来るようにするために提案し続けた。
しかし、総合病院のスタッフ数 そうそう簡単にはいかなかった
これまで挨拶をする必要性に重きを置かずとも業務は廻っている
特段、挨拶がなくとも医療を提供することが優先されていたのだが
スタッフ同士のコミュニケーションが上手くとれずに部署間での乖離があった。
なぜ、理事長はスタッフ間の挨拶を重要視しているのか
その意図を再確認した。
医療はもはやチーム連携
そのようなことは百も承知である。
しかし、それぞれ専門性の高い医療現場はなかなか部署間での関係性は乏しい。
そこで、挨拶の重要性を伝えるべく、苦肉の策ではないが
「クレームがなぜ起こるのか。その要因の始まりは何にあったのか。
その場をしのぐだけではないが 起こさないためにはどうすることが必要なのか。」
医療人なら誰しもクレームだけは避けたい。という心理に
リスクを回避するために挨拶の重要性を伝えることを目論んだ。
そもそも論ではないが、根本的に「なぜ、挨拶があるのか」「なぜ、挨拶をするのか」
とスタッフ全員に考えてもらうことにした。
すると、その“考えること”の重要性に多くのスタッフが理解を示してくれたのだ
千差万別である患者、その個別性に合わせた対応には
同じ挨拶であっても、同じ言葉であっても
声のトーン、スピード、表情など様々な要素が一つになり
その患者の状態に合わせた受け入れてもらえる挨拶、安全安心が伝わる挨拶、
関係性を構築するきっかけになる挨拶 等々 多くの意見が出るようになったのである。
互いの関係をうまく構築するには、まずは挨拶
であれば一番身近なチーム間での挨拶を実践しよう と声を挙げてくれた。
どのような挨拶をするのか。全スタッフに案を出してもらい
約2年かけて、目指す挨拶を構築していただいた
時間はかかったが、毎日、一人一人が配信した具体的な挨拶のメッセージは新鮮で楽しみにもなっていった。
誰かに挨拶をしなさいと言われてするのは小学生まで
なぜ、挨拶をするのか。そのことを考えることがより重要だし、
そうすることで継続して定着していく。
「良い習慣は慣習となり、組織を動かすバロメーターになる!」
接遇コンサルタントとして、とことん「考える接遇」を提供することで成果に繋がると確信を持つ経験だった。
貴院でも、このような環境を提供してみることをお勧めします。
スタッフは誰よりも、組織のことを考えていると知る瞬間でもあります。
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