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第6話:医療現場の接遇は『柔軟性は対応力』

[2014/12/24]

冬至が過ぎ、いよいよ年の瀬になりました。
『プレミアム接遇提言!』 第6話は 前回 に引き続き貴院の心根が伝わる挨拶について

以前、ある医療器具を扱う会社の社長さんとの面談時でのこと

こちらは手術室でカテーテル等の資材を提供する会社 
社内で研修も行いビジネスマナーとして、社員には必ず担当医の先生はじめ、取引先病院では「あいさつ」は必ずするように指導しているのですが、それが出来ていないのでどのように指導していけば徹底出来るか教えてほしいと質問されたことがある。

一般企業では取引先に伺ったら挨拶するのは当然のこと だという認識はごもっともですし 
社員があいさつも出来ない会社として見られるようでは、在ってはならないことだと思う気持ちは理解できる。

しかし、手術室での場合 
出来ていないのではなく、できなかったのでは… 
一歩引いて客観的に見ていただいたら いいのでは

緊急性を要する場面だったかもしれないし挨拶が出来そうにない雰囲気だったかもしれない と 捉えてみたら…

いかなる場面であっても挨拶は絶対に始まりにしなければいけないと思い込んでいたとしたら

この質問に私は、 
「その状況において優先順位があると考えます。もちろん挨拶をすることは重要ですが、『今』でなくてもいい場面が医療にはあり得るのではないでしょうか。 
手術終了後に『大変、お疲れ様でした』と目を見て、丁寧に労を労う挨拶もあります。

確かに人との関わりは礼に始まり礼に終わりますが、緊急性が多くある医療現場 
そうでなければならないと捉えるとその事態には対応力は低下します。

私は普段から「柔軟性は対応力」だとお伝えしています。

その一瞬一瞬の場面に反応し、どのような態度が最適なのか 
考える力がなくては医療現場の適切な接遇は達成しにくい と捉えます。 
究極の接遇が医療現場では要求される と考えます。」 
と伝えた。

「こうでなければならない」そう思い込む対応は 
実は相手には受け取ってもらえていないかもしれないということも理解しておく必要がある。

貴院のスタッフは柔軟性をもって、適切な接遇を提供していますか。

少なからず相手との関係性や環境に影響されるのがコミュニケーション 
相手の立場に立ち、その場面に臨機応変に対応できる人材が、他ではない貴院を選ぶ患者の条件でもあります。

笑顔の作り方、歯を見せるコツなどをレッスンすることは決して悪いことではありません。 
むしろ、購買を促進するハッピーな場面等でしたらそれはとても有益であるでしょう。 
しかし医療現場においては、求められる本質は異なります。

「マニュアル通りにやる」それは一遍通りで、一定のレベルは到達できるかもしれませんがマニュアルは完全ではありません。

心身病む方へ 声の大きさ、声のトーン、表情、すべては医療者としての人間力が相まって 
バランスよくベストのタイミングで発せられてこそ、その心根が伝わります。

五感を卓越した あいさつ

それは日ごろから 感度を鍛え、感性を磨くことにあるのではないでしょうか。

今朝の貴院スタッフの挨拶は、どのように皆さまの記憶に残っているでしょうか。

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