第18話:「プレミアム接遇提言!」〜ブランド力を高め、医業を継続するには〜
セミの賑やかな合唱から、涼やかな秋の虫の音になり季節は実りの秋へと移ろい始めた中、
9月3日付のトップニュースは「医療費いよいよ40兆円台に、
前年度比1.8%増で12年連続過去最高を更新」であった。
1999年に30兆を超し、15年で約1.3倍になる計算。
年末の診療報酬改定の予算編成では厳しい折衝になりそうである。
そして、すでに地域医療連携推進法人制度(仮称)の創設による地方創生の取り組みには
医療機関の統合が求められている。
そのためには
1. 若手、中堅の人材育成
2. 効率化
3. ブランド力を高める努力
メイヨー・クリニックの特長を参考に競争力・信頼力が求められてくる。
この方式でいくと
マンパワーの充実が前面に押し出されている。
いよいよ各病医院の差別化が顕著になってきたが、貴院ではどのような取り組みをしていらっしゃるだろうか。
先週、一年に一度定期的に依頼のあるクリニックでのこと
開院して20年以上になるが、スタッフはオープニングメンバーが継続的に従事している
一昨年まで、年によっては1~2名ほどの増員はあったが、昨年、今年と全員同じ顔ぶれで
まるで古巣に返ってきたかのように、皆が笑顔で出迎えてくれた。
今回はたまたま、院長、副院長と不在でスタッフだけでの研修依頼だった。
患者数はもちろんのこと、とても安定したクリニック、この一年の接遇やコミュニケーションについてディスカッションをしながら、こちらのスタッフはなぜ、辞めないのか。その理由を知る多くの場面があった。
ブランド力を高めるとは、
やはり院長、理事長は元より、従事するスタッフの帰属意識の高さではないだろうか。
継続して就業できる病医院かどうか。
看護師不足で日々リクルートに頭を抱えている組織
もちろん誰でもいいわけではないが、看護体制基準規定に従いスタッフの頭数を揃えるのに、手いっぱいの病医院だとしたら採用したスタッフも長続きしない。
そうならないためには、スタッフ間の接遇とコミュニケーションがなくてはならない。
今、従事しているスタッフが自身の目的を持ち、はつらつと仕事に従事し、自院の一員として誇りを持ち働ける環境だとしたら
自ずと、帰属意識が高まり
揺るぎない医業を継続できる。
私はコンサルティング中に
「この病医院で大切にしていることは」「あなたは何の為にこの病医院で仕事をするのか」とよく訊ねる。
その時、どのような言葉がかえってくるかで、現状を理解できることがあったりもする。
貴院スタッフにこのような質問をしたとしたら、どのような言葉が帰ってくるか。予測できますか。
改革には、今、自院を支えるスタッフに答えはあると考える。
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少しでもお役に立てましたら嬉しく存じます。