第27話:~なぜ、コミュニケーションギャップが起きる その改善の糸口は~
街並みの色彩豊かな紫陽花日ごとに濃くなっていくその色合いに、
初夏への移ろいを感じるころです。
今回も、皆さまの医療現場にお役立ちになる内容をお届けしたいと思います。
先日医療接遇コンサルティングで伺った先でのこと、
「皆さんが日ごろ、コミュニケーションが上手くいっているときは、どのような時ですか
どうして、上手くいったのでしょうか」
投げかけました。
続けて、
「皆さんが日ごろ、コミュニケーションが上手くいっていないときは、
どのような時ですか。どうして、上手くいかなかったのでしょうか」
今回テーマは、コミュニケーションギャップがなぜ、起きるのか
まずはそれぞれに、日常業務を振り返ります。
そして、グループでディスカッション
上手くいっているときと、
そうでないとき それぞれにその内容を共有し、まとめてみると
最終的には
「心のゆとり」が "ある" "ない"です
という回答にたどり着きました。
そこで、
「では、その『心のゆとり』ですが、
皆さん、『心のゆとり』とは
何ですか。
どのような状態に 「心のゆとり」は生まれますか」
と訊ねてみました。
すると、
一人目:「問題がない時、悩みがない時」
二人目:「時間に余裕を持って検査等の準備が整い、予定通りに検査が進んでいるとき」
三人目:「部下が、決まった手順通りに仕事をしてくれるとき」
四人目:「チームで情報を共有し、一緒にできているとき」
五人目:...
と続きました。
「皆さんのコミュニケーションが上手くいっていると感じている『心のゆとり』 実は、それ自体の解釈は違うということにお気づきになりましたか」と申し上げると
全員驚いていらっしゃいました。
チームで、阿吽の呼吸でコミュニケーションがとれて、スムーズな連携により高いパフォーマンスが発揮できるように、互いに努力はしていますが
実際のところ相手の懐深くまで理解するのは、難しいということです。
では、その糸口として分析してみると、
一人目:「問題がない時、悩みがない時」
→問題があるとゆとりがなくなるということですから、問題に対しての意識が高い「問題思考・回避型」
二人目:「時間に余裕を持って検査等の準備が整い、予定通りに検査が進んでいるとき」
→時間に重きをおき、予定通りでパフォーマンスが発揮できる方ですから「時間重視型」
三人目:「部下が、決まった手順通りに仕事をしてくれるとき」
→手順通り、計画通り実施されることでパフォーマンスが高まる方ですから「プロセス型」
四人目:「チームで情報を共有し、一緒にやっているとき」
→個人よりもチーム、仲間で"いる"、あるいは"やる(実施する)"ことでゆとりが生まれる方「チーム型」
つまり、相手の認識のスタイルが、影響されているのです。
「そして、本日の私からのプレゼントは...
皆さんのコミュニケーションが上手くいくエッセンス
それは、今、ご説明した
相手の『認識スタイル』を理解共有して、『心のゆとり』に繋げていけるという事です。
そうすることで、コミュニケーションギャップは改善されていきます。」
貴院でのコミュニケーション活性に、「傾聴」や「受容」というスキルアップを実施するだけではなく、このように、相手の「つかう(表現する)言葉」に意識を向け、分析してみることをお勧めします。
いかがでしたでしょうか。皆さまのお役に少しでもお役に立てましたら有難く存じます。