「医療接遇」とは
「医療接遇」とは100人の患者さんがいるとしたら、100通り以上の接遇があります。
さらに、同じ患者さんであったとしても毎回同じ事を望んでいるのではなく、進歩進化していく「接遇」を望みます。
そこには、「どのようにすると目の前の患者さんに安心安全で、心地良い応対を提供できるのか」という問いと実践の繰り返しが求められます。
「接遇」と「接客マナー」の違いをご存知でしょうか?

「接客マナー」は、「医療接遇」の一部分でしかありません。
「接客マナー」も、とても大事な要素ですが、「接客マナー」を高めるだけでは、患者さんの期待に応えられない場面が多々あります。
特に、医療介護現場では、接遇の意識が低いことにより、最適な医療行為を行っていても、患者さんやご家族から納得のいく評価をいただけないことがあります。
患者さんとのコミュニケーション、スタッフ間のコミュニケーションによる意思疎通で、接遇が果たす役割は、非常に大きく、「良い接遇は、経営に直結する」と断言できます。
当社は、20年以上医療現場の接遇を専門に研修・コンサルティングを提供しています。
「医療接遇」と「接客マナー」の違い
医療現場に特化した「医療接遇」は、痛みや辛さ、不安や緊張といった負の状態にある患者さん・患者家族への理解や気配り、心遣いが大切です。
接客マナー | 医療接遇 | |
---|---|---|
挨拶 | ・背筋を伸ばす、お辞儀の角度、手の位置を意識 | ・相手に緊張や不安、威圧を与えないことを大切にする |
身だしなみ | ・不快感を相手に与えない清潔感 | ・リスク管理・医療安全に繋がっている(清潔、安全、機能的である重要性を理解) |
言葉遣い・表情 | ・敬語の使い分けができる ・明るく元気がある |
・敬語の使い分け+節度を保つ言葉遣い ・相手の状態に合わせた言葉遣い ・表情(笑顔だけではない) |
態度 | ・型通り、事務的な対応(マニュアル重視) | ・相手の状態を把握した応対(主体的行動) ・目配り ・気配り ・心配り |
受付応対 | ・マニュアル通りの対応(待合室で、患者さんがストレスを感じているのに気づかない) | ・常に待合室の状況を把握→目配り ・診療までの時間を伝達→気配り ・患者さの状態にあわせた言葉づかい→心配り ・患者さんから得た情報の伝達・外来看護師との連携→主体的行動 |
病院経営に効く医療接遇 「元気のあるクリニック」5つのあるある
コロナ禍でも増患増収する「元気のある病院・クリニックとは?」 病院経営に効く医療接遇
医療現場に特化した接遇コンサルティングを提供しているラ・ポール株式会社 代表福岡かつよが、全国の数多くの病院やクリニックのコンサル経験の中で、コロナ禍でも増患・増収を実現している病院の医療接遇を「病院経営に効く医療接遇 元気のあるクリニック 5つのあるある」としてご紹介いたします。
医療接遇の3つ特徴
医療の特性を理解した接遇力の向上が、医療機関の評価に直結します。
- 患者さんは、不安を抱え、緊張状態にあること
- 医療接遇は医療安全に繋がっている
- 医療接遇は接客スキルではなく、自分が患者さんだったらという目線で考える思考力を養うことが重要
医療現場で求められる接遇とは
医療接遇を組織へ浸透させることで、人材育成と医業継続に結びつく「職場環境」が着実につくられていきます。
組織が目指す医療接遇のステップ

STEP.5 自走できる
- 自院の理念を基に風土となる接遇を継続し、定着できている。
- 接遇力の高い人材が育つ職場環境や仕組みが構築されている。
STEP.4 選ばれ支持されている
- 医療接遇により好循環にある組織は、選ばれ支持される医療機関である。
- 優良組織に属することにより、職場満足度が向上し、組織への貢献意識が高まる。
STEP.3 チームで連携できている
- 医療現場は多職種で構成されたプロ集団である。
- 互いの専門領域を尊重し合うことで、連携力が高まり、ハイレベルな医療に繋がる。
STEP.2 主体的に行動できる
- 接遇は誰かに言われてすることではない。自ら行動することで気づきや着眼点が増える。
STEP.1 院内の課題に気づくことができる
- 接遇・コミュニケーションは、意識しなければ変化はない。
- なぜ、医療現場で接遇力やコミュニケーション力が必要なのかを理解する。
求められる5つの力
1.基本の接遇(あいさつ・身だしなみ・言葉づかい・表情・態度)

2.コミュニケーション能力
医療技術・知識・情報を伝達するには、コミュニケーション力が必要です。個々の患者さんにあわせたコミュニケーションで、良好な関係性を構築することにより、精度の高い医療提供は実現します。

3.傾聴力→質問力→提案力
千差万別な患者応対には、個々の患者さんのニーズを引き出すことです。
それには、まず相手の話や訴えを聴く力が突破口になります。
そして、個々の患者さんの症状や訴えをさらに具体的に聴き出す質問力が必要です。
医療のプロフェッショナルとして技術や知識、情報を伝える力、つまり提案力により適切最善な医療が発揮されます。

4.チーム連携力
ご存知のとおり、医療はチームワークです。
「一緒に働けて良かった」と言える関係性を構築することが大切です。
協働して情報共有することで、医療安全、リスク回避は達成されます。

5.自ら考える力(主体性)
医療現場では、「1+1=2」といったマニュアル通りばかりではありません。
相手の立場になり、「何を求め、何を提供して欲しいのか?」と客観的に判断できる力が常に求められています。
主体性は、自らの役割意識や心構えによって、高めていくことができます。主体的に行動できる力こそが、医療人としてのプロフェッショナルだと言えます。

医療経営に直結する医療接遇
働き方改革が推進される昨今ですが、労働時間短縮に接遇が貢献することは、あまり知られていないかもしれません。
診療待ち時間短縮を目指すには、接遇力とコミュニケーション能力は重要です。要望や訴えのない患者さんはいません。
いかに相手のニーズを引き出すか。患者さんが安心して適切な医療を受診するには、一方通行ではない、良好な関係性構築がカギになります。
満足の医療には、まずは納得してもらえているかです。

1.選ばれ支持される医療機関(増患、増益)
組織全体の接遇力向上は、増患、増益に直結すると断言できます。
最新の医療機器や快適さを重視した設備、すでに整った環境をさらに活かすには人材です。
スタッフ一人ひとりのホスピタリティマインドが、地域に根ざし選ばれ支持される医療機関となります。
2.労働時間短縮
心身ともに病む患者さんは、医師をはじめとした医療者の応対の仕方によって心を開き状態を明確に伝えることができます。
緊張や威圧を与えてしまうと関係性構築に時間を要する事になります。
もっと短い時間で信頼関係を構築できれば、医療者もストレスが軽減され、精度の高い医療を提供できます。
3.ヒヤリハット、インシデントの防止
緊急度、重要度の高い医療介護の現場では、チーム連携は必須です。
接遇やコミュニケーション能力は対患者さんだけではなく、職員間においても重要な要素です。
部署内・部署間の適切なコミュニケーション、協力を意識することで、ヒヤリハット、インシデントを未然に防ぐことができます。
4.人材定着・帰属意識の向上
接遇が行き届いている組織は、スタッフ間のストレスが軽減され、患者さん応対にも余裕が生まれます。
働きやすい職場によって、スタッフのモチベーションは向上、離職率の低下、帰属意識の向上を見込めます。医療接遇研修・コンサルティングの成果

医療法人A眼科医院様
患者さんの数が昨年対比200%に増加し、手術は3ヶ月待ちの状態に!
常勤医師1名になった点や近隣での開業により、患者数や手術件数の減少が予想される状況のもと、コンサルティングを導入されました。
しかし、予測に反して、患者数が昨年対比200%に増加し、手術は3ヶ月待ちの状態に!
約1年にわたるコンサルティング終了時、院内に起こった変化について院長先生から分析レポートを頂戴いたしました。
許可のもと、レポートの内容を一部ご紹介させていただきます。
医療法人A眼科 院長先生レポート抜粋
「近隣に他に手術を行う眼科施設があるにも関わらず、口コミなどにより当院を希望して受診をする患者さんが多いことを実感している。
一年間にわたる接遇研修を受けたことで、スタッフの医療に対する意識改革が進み、当院で働くことに大きな意味を見いだしていることである。
そのことが日々の診療のなかでも感じられるし、自身の仕事に自信をもって取り組めるようになり、積極的な発言、行動が随所に見られるようになっていることからもよくわかる。」
ラ・ポールの接遇研修の特徴
当社の接遇研修・コンサルティングは、完全オーダーメイド
最初に組織の現状や悩み、目指す病医院像を具体的にお聴きします。各病医院の目的に応じた"オーダーメイド"の研修・コンサルティングです。
大きな特長としては、200件以上におよぶ病医院(クライアント先)での実例を活用した実践型です。
「医療接遇」は正解、不正解と断言できないものです。机上論だけでは達成しきれない、未知のコミュニケーションともいえます。
接遇の応えは、現場にしかありません。
各病医院の現状に即していることが最も大切です。他院のやり方や方法を模造することでは、目指す病医院像は構築できません。
スタッフの皆さんから生の声を拾い、今、必要としていることを提案します。
スタッフの皆さんが自ら気づき、主体性を持って取り組める内容です。
目指す病医院像を達成する組織力活性化を実現します。

ラ・ポール株式会社の紹介
ラ・ポール株式会社では、個人の意識と行動の変化から組織全体の改革を目指せる接遇コンサルティングを提供しています。
これまでご縁をいただいた皆様からの厚い信頼が成果へと結びつきリピートのご依頼も多数頂いております。

著作情報

【書籍】看護師のための 医療安全につながる接遇~自分と患者を守るコミュニケーション力~
「医療」の評価は「接遇」で決まる!単なるマナーの紹介ではない、「なぜそうするのか」を理解・納得して実践できる新しい接遇の教科書
- Part1 「医療」の差は「接遇」の差で決まる
- Part2 医療現場で起こるコミュニケーション・ギャップの正体 ―自分とのコミュニケーションで「言葉」と「行動」が変わる
- Part3 好循環・悪循環のケース・スタディ ―言葉がひとを動かす!
- Part4 看護力を高める「接遇」&「コミュニケーション」

【DVD教材】医療に特化!患者を引き寄せるプレミアム接遇~スタッフの本質が高まる医療接遇~
新規開業クリニックも、開院1ヵ月で1,000人の新患獲得に成功
- Disc1.医療人としての未来を創造する
- Disc2.選ばれるクリニックになるエッセンス
- Disc3.コミュニケーションスキル
- Disc4.医療人としてクリニックの一員としての在り方
データCD ワークシート一式
『RECRUIT DOCTOR'S CAREER』2020年4月号
株式会社リクルートメディカルキャリア様が発刊している医師キャリア応援マガジン『RECRUIT DOCTOR'S CAREER』に、弊社代表 福岡かつよが「医師のためのコミュニケーション&接遇」について4頁にわたり取材を受けました。
医師の働き方改革に役立つエッセンスをご紹介しております。

研修・コンサルティングのご感想
お問い合わせ・ご相談・無料お見積り お気軽にお問い合わせください。
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-20
TEL:03-6273-4890
日本全国どこでも出張いたします!
北海道から沖縄まで、日本全国どこでも対応いたします。
全国42都道府県、200を超える医療機関様で接遇コンサルティング・研修を実施しています。
全国42都道府県の病院・クリニック、歯科医院、調剤薬局、介護事業所
医療介護の現場に特化した接遇コンサルティング・研修実績
北海道・東北 | 北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県 |
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関東 | 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県 |
信越・北陸 | 新潟県・長野県・富山県・石川県・福井県 |
東海 | 愛知県・岐阜県・静岡県・三重県 |
近畿 | 大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・和歌山県・滋賀県 |
中国・四国 | 鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県 |
九州・沖縄 | 福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県 |
最善の医療には、接遇力が功を奏す~患者さんもスタッフも、笑顔に~

医療接遇コンサルタント 福岡かつよ
私は、現在、医療介護機関に特化して、大学病院から開業クリニックまで、医師から受付スタッフまで、20年以上にわたりご縁をいただいてきました。
医療者の本来の目的である最適最善の医療提供に、大きく影響している接遇力・コミュニケーション力の向上に、現場での事例を用いながら、捉え方や伝え方、実践力を身につけるにはどのようにしたらいいのか。理解と納得をしていただき、活用できるコンサルティング・研修を提供しています。
貴院のスタッフが、万が一、病気になったら、「自分自身もこの病院で治療する」と言える医療機関であるような接遇に寄与いたします。
ラ・ポール株式会社代表取締役 福岡かつよ